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匠工芸 オリジナル製品の一号は「キバン」

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 匠工芸のオリジナル商品の1号製品は「キバン」になります。
原作は中井啓二郎氏が試作。
当時の日本クラフト展で中井氏が協同製作の
丹野則雄氏と一緒に新人賞を受賞した作品です。

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 当時、協同製作にあたった丹野氏によると、
受賞の知らせを受けた後で中井氏は
「なんだ、新人賞か大賞でないのか」と言い放ったと聞きました。

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 つまり、旭川で製作活動をしていたクラフト作家で、
中井氏は全国レベルの製品レベルを理解して
ものづくりをしていたことが解ります。

 先に書いたように中井氏が試作後、
丹野氏(木の名刺入れや箱で有名な作家)が
細部を修正し商品化をするべく匠工芸で試作、
当時丹野氏は独立間もなく、隠れ匠工芸社員だったようで
匠工芸の仕事を手伝っていたようです。

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  「キバン」の中のキャンバスの小物入れポケットは、
丹野氏の奥様が縫製されたとのことです。
この「キバン」の中井氏との共作製作の活動より丹野氏は、
現在の「木の箱」づくりの仕事につながっていったとのことです。

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 丹野氏の精巧な「木の箱」づくり、独特の他に類を見ない、
木材の細密精巧な加工製品につながっているようです。
私も長年、丹野氏の名刺入れを愛用し、
使うほどに味わいの出る名刺入れやペン立などを愛着しています。

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 本体の箱は、中井氏があり組で製作し、
木の弾力性を生かしたロック機構の原型を提案し、
丹野氏が木バネそのままのロック機構では部品が折れかねないので、
保護するための二重構造を提案し、
「キバン」独特の木の弾力を生かしたロック構造を完成させました。

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 その他に丹野氏が改良した点は、
箱の内側に取り付ける木製のステー形状や長さや、
持ち手の面取りや断面形状などを手掛けたそうです。

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 その後、中井氏と丹野氏の共作活動は、
北海道立近代美術館で行われた
「はこで考えるーあそびの木箱」展の奨励賞へと続きました。

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そのごの丹野氏の造形活動がこれらの中井氏と
の共作活動かきっかけとなっていることは、
製品を見ればよくお解りになると思います。
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 さらにもう一つ、匠工芸で「キバン」の生産を当時社員だった、
バウ工房の大門氏がよく担当していたとのことです。
今から思うと、「キバン」はなんと贅沢な人材の
共同作業より生みだされていた製品だったのか!

 製品開発の場では、デザイナー個人や企画者や
ディレクターなどの個人的な感が良いアイデアを
出すように思われますが、良いアイデアは
いろんなところに転がっています。
そのアイデアたちに気が付き、拾い上げ、ものになるように
試行錯誤、創意工夫を重ねることが良い商品になる可能性を高めます。

 その上では、商品開発で複数の人たちの良い関係による共同作業が、
良い製品をコンスタントに生み出される源と私は思います。
 少なくとも今までの私の仕事の中ではそうでした。

 その場合、重要になるのは関わる人たちの、
他者の意見やアイデア、思考に耳を傾け注視し、
お互いの人間性を尊重しあい
謙虚にものづくりに取り組むことだと思います。

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 そういった意味で、「キバン」での中井氏と丹野氏の話から、
お二人には互いを尊重しあう人間的な器の大きさがあり、
それが良い関係の共同作業につながったのではないかと推察されます。

テーマ : 日用品・生活雑貨
ジャンル : ライフ

   
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